物流CEOインタビュー[No.021]
「人を、そして地域を大切にする働き」
今回の物流CEOインタビューは「株式会社仙台配送」の尾上社長です。株式会社仙台配送は昭和42年7月に設立され、宮城県仙台市宮城野区中野4丁目2-24に本社を置く物流企業です。尾上社長の経営思想を物流CEOナカノヒトが紐解きました。それでは、インタビューを見ていきましょう。
- 本記事の内容はインタビュー時点での情報です。
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株式会社仙台配送の尾上社長のキャリア
ーーーこれまでのキャリアを教えていただけますでしょうか?
尾上社長:先代が18歳か19歳くらいの時に立ち上げた今年で55周年の会社の二代目です。 運送会社に入る予定は全くなく、高校を卒業し東京に憧れて調理師として上京しました。今とは正反対の全くの異業種で調理師を目指して上京したのですが、都会の水が合わなくて一年で挫折して帰りましたね。それが3月くらいで引っ越しの繁忙期だったので、何もしていないのなら手伝ってと父から連絡が来て、今の会社に入ったというのがきっかけです。
―――2代目に継承されるまでは、どういった流れで決まったのでしょうか?
尾上社長 :ドライバーとして1番小さい2トン車からスタートし、4トン車に乗って距離も走るようになりましたね。そのタイミングで色々修行しようかということになりまして、某路線会社の東京支店に修行に行きました。実際は路線会社の支店に行ったところで経営というのは何も学ぶことはなくて、逆にドライバーと仲良くなって事務所の仕事よりもドライバーをやっていましたね。これでは経営にはならないなということでこの時も1年で帰りましたね。 またドライバーをやりまして、小さい倉庫もあったのでそこの荷役の方も勉強してから配車係と運行管理になりました。それから2011年1月に代表に就任し、今で11年です。
株式会社仙台配送について
―――貴社で現状お取り扱いされている事業やサービスを教えていただけますでしょうか?
尾上社⻑ :メインのお客様は広島本社のウッドワンという建材メーカーですが、こちらは45年くらいのお付き合いをさせていただいております。こちらで宮城県内と山形県内の2トン車4トン車での輸配送と、倉庫での荷役ですね。 他に4トン車は食品の冷凍冷蔵の仕事もしていますし、夜の定期ですが医薬品を岩手まで運んでいます。所有している大型4台のうち3台が岩手の夜の定期、1台はお酒の定期でフル稼働させて日中は山崎パンの小麦粉を運び、あとはイトーヨーカドー系のヨークベニマルというスーパー雑貨など、昼夜フル稼働していますね。ウッドワンさんの建材がメインですが10%以下ですから、広く浅くお付き合いさせていただいています。
―――御社の中で3つの取り組みをあげていますが、どのようなお考えで、それをどのように形にされているのでしょうか?
尾上社長 :ドライバーに限らず会社は人でもっていると考えております。自動化やIT化という動きになって自動運転や隊列走行、ドローンなど、どんどん進んでいますが、物流だけはまだまだ人の手が必要な業界ですので、付加価値としては人しかないと思っていますね。社員教育や社員、ドライバーに対しての優遇を上げるなど、人ありきの経営だと思っています。
―――2021年に健康経営優良法人も取られていますが、尾上様の考えを実現していく取り組みのひとつとして、いろいろなことにチャレンジされているのでしょうか?
尾上社⻑ :第三者認証というのは客観的に営業ツールでもあると思いますが、社内的にドライバーのモチベーションが上がりますね。うちの会社はこういうこともやっているということで同業他社よりもちゃんと我々のことを考えてくれているなと感じるとモチベーションが上がってくれているようなので、こういったものは必要かと思い習得しています。
―――貴社の経営理念について教えていただけますか?
尾上社⻑ :経営理念は、人でもっていますので地域密着。会社は雇用を生むので会社をやっている時点で地域に貢献できていると考えております。些細なことでも地域に根付くということはありますが、先代もそれをすごく言っていて人に対して、社員に対してというのは僕も同じ気持ちです。
―――貴社の今後のビジョンを教えていただきたいです。
尾上社長 :今、横浜の萬運輸さんと共同運行をしています。元々萬運輸さんの方が、相模原から仙台までの毎日運行を大型でしていました。1社でそれをやると月曜日発つ車、火曜日発つ車でどこかでスライドします。なので1人のドライバーが仙台まで行ってまた戻ってくるので、トラックだけチェンジしてお互い地元に帰れば日帰り運行になるということを飲んだ時に社長とよく話していました。私もそれに賛同して、元々弊社は地場で日帰り運行しかやっていないので、日帰り運行のメリットとかも話していました。特に金曜日に来る車は仙台に2泊しなければいけないらしく、それはっ本当に無駄だということで、国交省に確認をしてお墨付きをもらいました。今はまだスタートして1年半くらいで萬運輸のトラック2台で運行して弊社はドライバーだけの提供ですが、向こうがすごく費用対効果も上がったし宣伝効果もあっていい感じだと言ってくれています。 なので、今後の働き方改革に向けてこういうこともやっていきたいと思っております。
株式会社仙台配送の尾上社長が思う今後の経物流業界について
―――今後の運送業界がどうなっていくと考えられていらっしゃいますか?
尾上社⻑ :環境を配慮する世の中には間違いなくなります。化石燃料を使わないなど、そういったことは我々が努力してできる限界をはるかに超えています。なので、メーカーさんやディーラーさんの頑張りでその時代にあったカーボンニュートラルなどに対応していきたいと思っていますね。
―――御社の方でPRしたいことはありますか?
尾上社⻑ :SNSでの全国の方との繋がりや、平成26年にトラック協会の青年部の副部会長を仰せつかったことで仙台にいる割には知名度があるので、仙台の物流や仙台に到着してからの輸配送、例えばビルの地下に潜るための2トン平とか、そういうことの依頼が来るようになりました。 例えば2トン平で神奈川から来たらちょっとしんどい…こういう時に仙台で弊社の会社で積み替えして現場配送までします、というのは需要があると思います。なので、もしそういうことでうまく仙台配送の尾上を使っていただければ、宮城県内の会社にさえトラックが来ていただければ、そういう対応もできますのでお願いしたいです。
―――採用に関してなど、メッセージがありましたらお願いいたします。
尾上社⻑ :新人で入ってきてくれているのは若い子が多くて、異業種で頑張ってこられた方、女性の方も入ってきてくれています。ですので、少しでも興味を持ったりそれが今のお仕事よりも給料が高かったとかそういうことでも興味を持っていただければ何の不安も感じることなく飛び込んできてほしいですね。研修も今まで異業種からきた新人さんの教育のノウハウもありますので、ぜひ物流業界にチャレンジしていただければと思います。
物流CEOナカノヒトより 「尾上社長、インタビューのご協力ありがとうございました。」
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- 会社名 :株式会社仙台配送
- 代表者 :尾上社長
- 設立 :昭和42年7月
- 本社住所:宮城県仙台市宮城野区中野4丁目2-24
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